このページでは、ペットのトラブルを法律で解決するためのヒントを、具体例をあげて説明しています。
また、変な話ですが、「法律で解決しようとしたために、逆に問題がこじれてしまう」場合もあります。 そんなことにならないための、「現実的な対処方法」についても、触れていきたいと思っています。
具体的な事例をみていく前に、知っておいてほしいことがあります。
「飼主はペットという物の所有者である」というのが、法律の考え方です。
所有者は、法令の制限内において、自由にその物を使用、収益及び処分をする権利をもっています ( 民法 206条 )。
だからといって、所有者である飼主は、命あるペットに対して何をしてもよいわけではありませんし、また、 ペットの所有者として他人の権利を侵害することもできません。
ペットは、野生の動物とは違い、自分の力だけで生きていくために必要な能力をもっていません。 ペットは、「一生自分の面倒をみてくれる」ことを望んでいます。
また、あなたのペットが他人に危害を加えた場合は、 飼主であるあなたに対して、「ペットの管理に問題がなかったかどうか」という社会的な責任が問われます。 ペットに責任はありません。
ペットを捨てると罰せられる可能性があります。 このことは、動物愛護の精神の現れだけではなく、社会的な公衆衛生上の問題も含んでいます。
昭和天皇の訪英 ( 1971年 ) を前に、英国の新聞に「日本には動物愛護に関する法律がなく、犬が虐待されている」と 非難する記事が掲載されたことが、「動物愛護管理法」が作られるきっかけとなった、といわれています。
ところで、「動物愛護管理法」は、飼主の民事上の責任を定めていません。
先の例の場合、他人に危害を加えたペットの飼主は、「動物の占有者」として民法 718条による損害賠償責任を負うことになります。
また、「動物愛護管理法」は、動物を殺傷、虐待、遺棄した場合を除いて、刑事罰も定めていません。
このように、「動物愛護管理法」は、ペットのトラブル解決のための万能法ではありません。 動物に関する法律は、その立法目的に応じてさまざまなものがあります。
たとえば、
などです。
この他にも、条例や行政指導をも含めると、人間とペットや動物の共生に関する規制 ( ルール ) は、相当な範囲に及びます。
前置きが長くなりました。では、スタートです。